鳥羽商船同窓会ホームページ

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2019年07月09日(火) 還暦同窓会 昭和54年卒 94期〈高専8期〉

西濱    記

 昨年2018(平成30)年は我々1958年(昭和33)年生まれの者にとりましては、還暦にあたります。
2017年6月の本校同窓会が名古屋で行われた際に参加しました私は、同期の顔ぶれがいかほどかをやや楽しみに会場に到着しましたが3名しかなく、このまま還暦の節目の歳に何もなく終わってしまうのも寂しいと思うと同時に、また一方で年を重ねる毎にそれなりの同窓会への思い入れが一段と強くなり、もっとたくさんの同期が来ているものと想像していました。
早速参加していた同期の鈴木君と北地君に持ち掛け、還暦同窓会の実行を提案し、数人の先輩のアドバイスを受けながら、中部圏周辺の数人を還暦同窓会発起メンバーとして、航機両科8名(鈴木、北地、服部、寺田、増島、大窪、藤井、西濱、敬称略)の協力頂きながら、開催までの一年余りの間に2回程名古屋に集まり、具体的に進めてゆくことにしました。幹事は航海科 鈴木君、機関科 藤井君でお願いしました。
我々高専8期生(昭和54年卒)は、過去において全国的で大掛かりな同窓会は開催しておらず、その意味では一つの節目として還暦同窓会を開催し、卒業以来40年振りに集う事もそれなりに有意義で、皆さまから楽しんでもらうことになると考えました。
なるべく多くの同期に集まってもらうべく、同期卒業生はもちろん同期入学生で途中退学した皆さんにも発起メンバーで手分けして連絡先を探り、可能な限り開催の連絡をしました。同期入学者115名を含め総勢128名中、連絡先がわかる100名程にはがきで通知しました。おかげを持ちまして28名の人数が集いました。
開催地選定はやはり中学を卒業した15歳の歳にいきなり全寮制の寮に入れられ、5年間の青春時代を過ごした鳥羽の地で、九州や関東方面からの遠方や海外から駆け付けてくれたお二方もいることから、場合によっては将来この地にめったに来られない事もあるだろうし、母校や暁寮を訪問できるように、一般公開している海学祭期間中に設定しました。 2018(平成30)年10月20日(土)夕刻より一泊二日で鳥羽シーサイドホテルにて行いました。

いよいよ当日ホテルでの集合時間が近づくにつれて、かつての同じ釜の飯を食った仲間といえども40年ぶりの再会となると、見事にテカテカに輝く頭皮や白髪の顔ぶれでは、かつての旧友も誰が誰だかわからず、お互いに恐る恐る遠慮がちに小声で名前を発しながら確認しつつ「おまえか―」をあちこちで連発し、その変貌する姿にお互い驚愕する様子が見受けられました。
ひと風呂浴びていよいよ会場に集合し宴会への運びとなりますが、北地君による本同窓会の概略予定の説明、続いて機関科幹事の藤井君の同窓会開催の経緯等の挨拶から始まり、物故者への黙祷、宴会開始前のまだしっかりした顔つきの状態で記念撮影を済まし宴会に入りました。
当然ながら積もる話も騒がしいくらいに盛況になり、酒が入ることにより今となれは時効となる昔話や、一年生の時に発生した集団脱寮事件の話等、忘れかかった事案を回想したものです。
各人には一人一人近況報告をしてもらい、仕事、家族の様子を語っていただきました。
卒業時の昭和54年は海運界も不況で、船員への就職は決して良くありませんでした。
海上においてはその後も船員緊急雇用対策等の大きなうねりが襲い掛かり困難もありましたが、陸上の皆さまも各職場で元気でいる姿には、かつての15歳の少年の若くて元気ある勇姿がだぶりました。
最後には校歌、寮歌を元気よく発声し、航海科幹事の鈴木君の挨拶で一次会を終えました。
場所を改め二次会を開始しましたが、やはり全員部屋に戻ることなく、幾分静かになったものの夫々の話題に相変わらず花が咲き、あっという間に23時に達し閉会となりました。有志は各部屋に戻ってまたもや三次会に入り、延々6時間ほどの時間に若かりし頃の5年間の思い出がぎゅうーと凝縮されて、とても濃厚な時間を過ごす事が出来ました。

翌日ホテルの特別配慮による母校への直行便バスで希望者は母校に集結し、海学祭、鳥羽丸を見学したり、暁寮へは石田副校長の御配慮をいただき、同じく寮務職員で女子卒業生の後輩の案内の元、45年前に入寮した同寮の内部に足を踏み入れることが出来ました。一部女子学生の棟が建設されていたり、模様替えをしているものの、自習室、当時の大風呂や洗濯場を見ると懐かしくほろ苦い記憶がよみがえります。当時は夜間に急きょ大風呂の掃除の召集がかかると、デッキブラシを奪うように持っていち早く現場に駆け付けたりしたものです。ちなみに現在は大風呂の掃除は業者委託しています。青春時代の5年間を過ごした寮には各自それなりの思い入れがあるはずで、皆さん当時を思い出し感慨深げでした。

こうして40年ぶりに母校に集った28名も翌朝にはチリチリに散って、具体的な再会を決めることなく、しかしながら近い将来また声をかけ易い基盤を作れたものと思っております。母校の更なる発展と高専8期生の皆さまの今後のご健勝と益々のご多幸を祈願し報告いたします。

添付集合写真(敬称略)
前列左から 野路、鈴木(田中)、西濱、寺田、遠山、藤野、浜岡、岩澤、中瀬、北岡
二列左から 清水、服部、進藤、小山、曽我、佐々木、大窪、増島
三列左から 北地、吉村、中島、岩瀬(水島)、芝、永井、鈴木、藤井、島田、地頭所